オイルやスパイスの商品作りを徹底サポート

日硝実業株式会社|NISSHO JITSUGYO CO,.LTD.

     

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オイルやスパイスの商品作りを徹底サポート、
分野別のプロジェクトチームで、
よりお客様に寄り添える製品作りを

西日本営業部 部長

大塚 誠司

西日本営業部 九州営業所長

小材 雄二

商品管理部

眞下 佳代

マーケティング部

立谷 麻子

さまざまな業界にわたるネットワークを活かし、トータルパッケージングを提供する日硝実業。そんな日硝実業の新たな挑戦は、なんとこれまで培ってきた幅広いノウハウを、特定の分野に特化したプロジェクトチームを組んで展開するという取り組み。まずは「粉体」「オイル」という分野から。日硝実業の新しい充填製造プロジェクトに迫ります。

粉体・オイル充填
製造プロジェクトとは(1)

これまでできなかった、よりきめ細かなニーズに応える

プロジェクトの概要について教えてください。

大塚:
当社はもともと容器の販売からスタートした会社で、容器を起点にいろいろなものを取り扱うようになりました。今ではエンドユーザーのみなさまに販売される完成品、つまり容器に中身を詰めた状態までお手伝いする受託製造の業務が拡大しています。業務の範囲が広がり、お客様からのお問い合わせも多様化する中で、ご回答やご提案のスピードアップが必要になりました。そこで、この分野を取り扱う専門チームがあれば、お客様のお問い合わせやご要望にお応えしやすいのではないかと考え、粉体・オイル充填製造プロジェクトを立ち上げました。

粉体とオイルを選ばれた理由は何でしょうか。

小材:
粉体やオイル製品は、商品として量産しようとすると意外と難しいものです。専用の充填加工設備が必要になるなど、設備投資費用が大きくなります。継続的である程度の大量生産を目的とするならまだしも、新商品などチャレンジとして設備投資するにはハードルが高く、「やりたくてもできない」という食品メーカー様の声をたびたび聴きました。せっかくの素晴らしい商品企画をカタチにするために、少ないロットから当社で対応できれば、ニーズにお応えできるはずと、まずは粉体とオイルを選択しました。

粉体、オイルといったように分野を絞り込むことで、どのようなメリットがありますか。

小材:
容器を体系的に整えてご提案できることです。粉体やオイルの商品は、醤油や出汁(ダシ)のような一般的な中身とは異なる専用の容器が必要になります。
立谷:
粉体では振出し(ふりだし)容器と呼ばれる、キャップに小さな穴が開いた容器がよく使われますし、粒を粉砕するミル容器が用いられることもあります。スーパーの香辛料売り場でご覧になったことがあると思います。
立谷:
オイルは醤油などと同じ容器も使えます。しかし、水と油では性質が異なりますので、オイルに「より適した」容器があります。オイルの物性に応じた注ぎ出しやすさ、液のタレや跳ねに対するアプローチ、光の影響や空気による酸化をどう防ぐかという問題をバランスよく解決する容器が求められます。これまで粉体・オイル商品に適した容器を体系的に取りまとめて提案することは少なかったように思います。プロジェクトとして取り組むことで、お問合せやご要望をお受けしたときに、より的確にスピーディーに対応できるようになりました。
小材:
これまで埋もれていたニーズを発見できたケースもあります。粉体・オイル商品では容器の選択肢が限られている。このようにお客様が思い込んで本当に欲しい容器をあきらめている場合もありました。食品メーカー様、エンドユーザー様のニーズをくみ上げた、全く新しい容器の開発も始まっています。

ノウハウがなくても安心。
当社がゼロからお手伝いします

プロジェクトは、特にどういったお客様に向けて展開していますか。

大塚:
特に、新たな商品ラインアップとしてスパイスや塩といった粉体商品、オリーブオイルをはじめとしてごま油、フレーバーオイルといったオイル商品の取り扱いをお考えのお客様に向けて提案をおこなっています。商品作りをゼロからお手伝いしていきますので、粉体やオイルといった中身や原料の調達や、商品の充填・パッケージングまですべてお手伝いできるということをお伝えしています。

具体的にどのようなご提案をされていますか。

大塚:
お客様がすでに中身の食品をお持ちであれば、容器や充填加工についてご提案をします。使い方やデザイン、充填製造コストのメリットをご提示することが重要ですね。一方、お客様では中身の食品の調達が難しいケースもあります。この場合は、食品原料の提案からスタートします。食品を粉末にする加工メーカーさんの手配も行います。さらに、最近では中身の味作り、レシピ開発からお任せ下さるお客様が増えています。ホテルやレストランのメニューの再現や、雑貨、ライフスタイルショップのPB商品開発といった場合です。このようなご要望にお応えするためには、容器だけでなく、食に関する幅広い知識が求められます。流行りの料理メニューや味をリサーチしたり、エンドユーザー様のニーズやトレンドを考えたりすることが増えていますね。

特にこれという提案はありますか?

立谷:
ひとつあげるならば、お醤油メーカー様と取り組んだ「醤油の粉末化」です。醤油を本来の液体ではなく粉末に加工するのですが、そもそも粉末にするメリットは何かと思いませんか。その答えをご説明するときに考えたのは、液体であることのデメリットです。醤油は液体だけと考えると、デメリットも仕方がないとあきらめてしまいがちです。しかし、粉末も選択できるならさまざまな商品の企画が浮かびます。例えば、ドレスや着物といった晴着の日。どうしても服を汚したくないですね。でも液体の醤油は、飛び散って服にかかってしまうかもしれませんよね。だったら粉末醤油があれば喜ばれるのではないか。また、海外に旅行や出張で長期滞在される方。日本の味が恋しくなるので「マイ醤油」をカバンに忍ばせることも多いかと思います。しかし、飛行機には手荷物で液体を100mlまでしか持ち込めないってご存知ですか? 液体の醤油がカバンの中で漏れたらどうしようと思うかもしれません。つまり、海外旅行へマイ醤油を持って行くには、液体では少々困るわけです。さらに、これからの高齢社会、介護の時代にも、粉末の食品は何かと役に立ちそうです。そんな考えを膨らませながらお客様に粉体の商品を提案しています。

粉末化にはどのような方法があるのでしょうか。

大塚:
粉末化は、水分を抜く工程、粉砕する工程を経て行います。水分を抜く方法には大きくわけて2つの技術があります。ひとつが、フリーズドライという方法です。液体を急速に凍らせたうえで、真空中で水分を抜く製法。もうひとつがスプレードライという方法。液体を熱風の中に噴霧して粉末化する製法です。しかし、これらの方法を取り入れるだけでは、醤油などうまく粉末化できない食品が多いです。ひとことで言うと美味しくないのです。なので、味や食感、使いやすさ、容器との組み合わせといったいろいろな視点からお客様専用のレシピを作り、試作を重ねて粉末にしていきます。最終的に、風味、コスト、充填加工のしやすさ、保存性などのバランスを取って仕上げます。わたしたちもお醤油以外の調味料、お酢やソース、ダシなどがどのような粉末になるのか、とても興味を持って取り組んでいます。「粉末化」に興味をお持ちであればお気軽にご相談いただきたいと考えています。

小ロット多品種の臨機応変な対応が好評です

完成品の製造はどのように行うのでしょうか。

大塚:
当社は製造を請け負う体制として、社内の受託製造部で行う場合と協力会社に委託するふたつのパターンがあり、商品やお客様の条件によって使い分けます。

社内の受託製造部についてお聞かせください。

大塚:
社内では、ふたつの製造拠点を用意しています。ひとつは岐阜県羽島市にある中部製造課です。ふたつめは、兵庫県の西宮北製造課です。お客様のご条件に合わせてご案内しています。粉末の商品であれば、西宮北製造課をまずご案内します。粉体の充填機を導入していること、小ロット多品種に対応しやすいことが理由です。また、同時に協力会社で製造の検討もします。
眞下:
また、西宮北製造課にはシュリンク包装を行うための設備も導入しています。中身の充填だけでなくパッケージ全体のご要望にお応えしやすくなっています。紙ラベルのような従来のラベルでは難しいパッケージデザイン、あるいは異形容器を使った商品作りもご相談いただければと思います。もちろん、シュリンクの材質や形状、デザインのご提案もお任せいただけます。
小材:
協力会社をはじめ、お客様が要求する中身や管理レベル、品質基準。そして最終的に納品先をも考えながら、ネットワークを総動員して製品作りに取り組むところも、当社の特徴かもしれませんね。
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