独自のキャップ哲学から生まれたオリジナルキャップ|ガラス瓶、プラスチック容器の仕入れならつつむすび

日硝実業株式会社|NISSHO JITSUGYO CO,.LTD.

     

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独自の
キャップ哲学から生まれた
オリジナルキャップ

マーケティング部

部長 奥田 有吾 × 平岩 耕一

優れたデザイン性で商品の魅力づくりに貢献する日硝実業オリジナルキャップ。お客様の商品のブランドイメージにまで貢献するキャップは、どのようにして開発されたのか。キャップを通じてお客様、そしてエンドユーザー様へ伝えたい想いとは。キャップの奥深さを知れる、開発者たちの言葉です。ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。

キャップとは一体何なのか

キャップは機能面において、どのように重要なのでしょうか。

平岩:
まず、そもそも容器の役割とは、中に入れるものをしっかり閉じ込め、品質を保ち続けることです。そのために、ボトルとキャップが組み合わさって初めて容器として完成します。キャップの役割で重要なのは、容器の中身を密封するという根本的な機能です。確実に閉まり、それでいて、エンドユーザー様が簡単に開けられる機能が求められます。そうした使いやすさというものを十分に考慮する必要があります。
奥田:
開け「やすさ」、使い「やすさ」といったように、「〜しやすさ」が大切ですよね。

パッケージデザインという側面からはいかがでしょうか。

平岩:
一般的にキャップにデザインが施されることは少なく、無地のキャップの方が多く見られます。しかし容器のパッケージ全体を捉えると、唯一容器のなかで天井を向いているのがキャップなんです。つまりキャップは、容器のいちばん上にあり、エンドユーザー様が商品を見たときに、おそらく最初に目につくところ。そう考えると、側面に貼られたラベルよりも、キャップのほうが商品の特徴作りやアイキャッチとして機能するのではないか。そのように私たちは考えています。

商品の差別化をデザインで叶える
オリジナルテーパーキャップを開発

そのような背景から、デザイン性を高めたオリジナルキャップを開発されたのですね。

平岩:
はい。キャップに開封方法などが記載されている商品は日本にもありますが、真横から見たときに隠れてしまうなど、店頭でのアピールにつながっていないケースが見受けられました。そのような時、あるお客様から海外製のキャップをご紹介いただきました。そのキャップは日本製とは異なり、テーパーがかかっているキャップでした。

平岩:
さらに、テーパーの勾配になっている面に、エンドユーザー様へのメッセージが書いてありました。これを参考にすれば、日本の売場においてデザイン的にも機能するキャップができるのでは! と思い立ったのが、開発の経緯になります。そうして完成し、初めて商品にご採用いただいたものがこちらになります。

オリジナルのテーパーキャップの特徴はどのような点でしょうか。

平岩:
従来のキャップだと文字を印刷しやすいのはキャップ天面でした。しかし文字数が多い場合にはデザインが圧迫気味になりました。一方、キャップ側面に文字を載せようとした場合には、でこぼこ部分があり、文章を載せたとしても読むことが困難になってしまいます。新しく開発したキャップなら、エンドユーザー様へのメッセージはテーパー部分に記載できますので、天井面に大きなスペースを確保でき、よりインパクトの強いデザインを施すことが可能になります。また瓶詰めの商品は、売場の棚の下の方など目が届きにくい場所によく置かれます。そういう売場でも、エンドユーザー様の目の方向を向いているキャップにデザインが施されているため、むしろ商品をアピールできるようになりました。

製品化するにあたり、苦労されたことはありますか。

平岩:
日本ではキャップの種類そのものが少ないこともあり、キャップの製造メーカー様にとっても、新しい型を開発すること自体がほぼ初めてのケースでした。思い描いた成型や印刷にならないなど、技術的な苦労はありました。そういった困難にも、キャップメーカー様と協力して、鋼材や塗料などを一つひとつ検討しながら、最初の試作から完成品まで1年近く試行錯誤を繰り返しました。

テーパーキャップが採用された商品は定番商品ではなく、プレミアムなラインなんですよね。

平岩:
そうですね。まずは、先ずはお客様の中でも差別化したい商品にご採用いただいています。こだわり商品であったり、スポット商品、季節限定商品、あるいは新シリーズなどに向いていると思います。

アッパークラスに向けた
高級感のあるディープキャップ

そのほか、デザインに特徴のあるキャップはありますか。

平岩:
ディープキャップです。深型キャップとも呼んでおり、キャップ自体の高さが今までのキャップの倍ほどあります。そのため、ガラス瓶の口もゼロから設計し、ガラス瓶とキャップのパッケージ全体で開発を進めた製品になります。こちらもテーパーキャップと同様に、デザイン面でもっとお客様のお手伝いができないかというところに端を発しています。ただ、テーパーキャップがどちらかといえばスーパーで売っているような日用品向けであるのに対して、ディープキャップはもう少しアッパークラスを想定しています。百貨店やセレクトショップで扱われることをめざして開発しています。

大切なのは、
お客様の商品に寄り添えるキャップであること

従来の製品と新製品を比べたときの違いをお聞かせください。

奥田:
今も昔も、保持性があり、品質がキープできることが絶対条件になります。その次に、開けやすさが重要です。そして、開けやすいが故にデザイン性を高めていないキャップを、我々は従来の製品と位置づけています。あえて開けやすい、保持しやすいことだけを求めている商品もあります。逆にテーパーキャップは、どちらかといえば開けやすさよりもデザイン性を優先しています。それは先ほどの話にもありましたように、競争相手がたくさん並ぶ売場の中で、いかに視認性を上げるかということに注力しているからです。つまり重要なのは、お客様の商品に寄り添えるかどうか。そうした中で弊社は両方ともご提案できるため、お客様により多くの選択肢をお持ちいただけます。
平岩:
ツイストキャップと呼ばれるものは、日本でも相当普及していますが、カタチとしては二種類くらいしかありませんでした。ところが海外を見ていくと、厚みがあるものやテーパーがかかっているものなど、バリエーションがたくさんあることに気付かされます。日本では品質面のチェックも厳しいため、キャップの機能面ばかりが重要視される傾向があるように思います。
奥田:
キャップは、品質や「〜しやすさ」いう面では進化し続けています。しかしこれらを追い求めた結果、長きにわたりデザイン性や視認性に対して競争力を見出そうとしなかった。そこに弊社が着目したともいえるのではないかと思います。キャップメーカー様や瓶メーカー様とタッグを組み、新しい市場を作っていくことに使命感をもっています。

キャップを制する者は、容器を制する。
日硝実業のキャップ哲学

オリジナルキャップの今後の展開について、期待していることなどをお聞かせください。

平岩:
デザイン面の魅力や重要性がさらに世の中に伝わり、お客様のブランディングに役立てていただいたり、エンドユーザー様に商品を選ぶ楽しさを伝えたりしていきたいと考えています。
奥田:
オリジナルキャップを通じて、日硝実業のブランド作りもできれば幸いです。たとえば、「テーパーキャップといえば日硝実業」というように。お客様の期待に応えていくためには、キャップ作りが最も重要といえます。容器は、キャップで完成する。つまり、「キャップを制する者は、容器を制する」というわけです。だからこそ、これからも新しいチャレンジをし続けなければいけないと考えています。
奥田:
キャップを通じて日本の食品売場をもっと華やかにしたい。弊社のキャップをひとつのきっかけとして楽しい売場作りができれば、こんなに嬉しいことはありません。
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